活動内容

スリランカ国特定技能制度等における適正な人材送り出し促進プロジェクト 詳細計画策定調査

カテゴリ : 調査研究

地域 : スリランカ / 南アジア

期間 : 2023年11月 ~ 2024年1月

発注者 : 独立行政法人国際協力機構(JICA)

スリランカでは、2022年以降の深刻な経済危機により外貨不足が続き、政府は海外雇用の促進を重要政策として位置づけています。日本とは 2019 年に特定技能制度に関する協力覚書(MOC)を締結し、介護、外食、農業、建設、グランドハンドリングといった分野で試験が開始されています。しかし、周辺国や東南アジア諸国と比較すると、スリランカから日本への特定技能・技能実習分野の送り出しは未だ限定的であり、制度の理解、訓練体制、国内送り出し機関の運用など、複数の課題が指摘されています。

こうした状況を踏まえ、スリランカ政府は日本に対し、「特定技能制度等における適正な人材送り出し促進プロジェクト」の支援を要請しました。JICA は、スリランカ人材の適正かつ円滑な日本への送り出しが、両国の信頼関係の強化とスリランカ社会の発展に資する長期的取り組みとなるよう、技術協力の実施を検討しています。

本詳細計画策定調査では、特定技能制度等の運用状況、海外雇用政策、職業訓練校・日本語教育機関の実態、民間送り出し機関の現状と課題を幅広く調査し、パイロット対象となり得る分野や協力パートナー候補の抽出、制度面・運用面の課題整理、今後の協力アプローチ案の検討を行いました。

調査は 2023 年 11 月〜2024 年 1 月に実施され、11 月下旬〜12 月上旬にかけて現地調査が行われました。
Asia SEEDは「技術分析担当」として調査団に参加し、スリランカの海外労働派遣政策、日本への送り出し制度とその実績、パイロット訓練校の現状、日本語教育の質、送り出し機関の業務手続・課題など、多角的な視点から情報収集と分析を行い、案件形成に貢献しました。